こんにちは!保育心理士のユウです。
保育日誌は毎日書かなければいけない、保育士の敵とも言える存在です。毎日書くとなると言い回しを変えたり、内容を変えたりと考えるのにも一苦労。
しかし、保育日誌は子ども達の発達を確認したり、クラスの様子、そして自分達の保育を振り返る大切な資料となります。そこで今回は、保育日誌の書き方を例やテンプレートを紹介します。
手を抜かず、ポイントを抑えて保育日誌の書き方をマスターしましょう。
保育日誌の書き方のポイント!年齢別の書き方を教えます
では、ここでは年齢別に書き方のポイントを抑えていきましょう。
月齢ごとに、抑えるべき内容は違います。あくまで客観的に見た子ども達の様子なので、自分の想像や希望が入ってしまってはいけません。
来年度の同じ月齢のクラスの担任達は、保育日誌を振り返って読んだ時に、「去年のこの月齢の子達は、この時期にここまで発達していたのか」と参考にもします。
0歳児
0歳児は基本的に寝ている事や食事を摂る事で、生活リズムを少しずつ身に付けて身体の発達を促す時期です。
保育園によっては2ヶ月から預かったり、または5ヶ月以降の子しか預からないという所もありますが、2ヶ月~5か月の場合は書いた通りまずは生活リズムを整える事を目標に書いていきましょう。
6ヶ月以降に寝返りを打てるようになり、本格的に座って遊べるようになってから、玩具の援助や他の子と一緒に遊び始めた事を書くと良いでしょう。
しかし注意したいのは、子ども達は2歳未満の場合、集団遊びという概念はほとんどありません。さっきも書いたように、「他の子と遊んで楽しそうだった」という保育士の想像の言葉などは書き加えてはいけません。
1歳児
1歳児になると、今度は動き回れるようになるので様々な物に興味を持ち始めます。
ですから、その興味を持った物、その物に対してどんな反応をしたか(触る、嗅ぐ、見つめる、泣くなど)を書いておきましょう。
噛みつきなどもこの時期から本格的に始まるので、子ども達のトラブルも記載しておきましょう。そうする事で、子ども達同士の相性も確認できます。
2歳児
2歳児後半からは、他者と一緒に遊ぶ様子が見られるようになるので、ようやく他者との関りでどんな遊びをしていたのかなどを書けるようになります。
しかし、集団遊びもいきなり子ども達だけでできるようになるわけではありません。
子ども達が他者と関わりが持てるように、室内遊びであればおままごと、外遊びであればおにごっこなどの他者との遊びを保育士が声掛けを行って展開していく事が大切です。
その展開の際にどんな声掛けをし、子ども達が他者とどんな声掛けを行っていたかを保育日誌には書いておきましょう。
また、子ども達が言葉がはっきり出るようになって自分の気持ちを少しずつ表現できるようになっている月齢ですが、言葉が出てこない子もいます。
保育日誌の書き方の例やテンプレート紹介!
では、ここでは具体的な日誌の書き方の例とテンプレートを紹介します。保育日誌には決まった形がなく、それぞれの園で全く違います。手書きをしている所もあれば、パソコンでの打ち込みにしている所もあります。
【例】0歳児の保育日誌の書き方
9:00~9:20 テラスで日向ぼっこをした。〇さんは光を嫌がって泣いていたが、〇先生が傍につく事で〇分程度で落ち着いた。10:30~12:00 食事の準備及び食事。〇くんは保護者からの伝言で昨日夜遅くまで泣いていた事もあって、眠気の方が強く先に〇分眠った後にミルクを〇ml飲んだ。〇さんは明日から〇分粥を試す。
12:00~14:00 お昼寝。〇さんは一度起きたが、保育士が傍に座る事で再び入眠。その後は起きる事がなかった。〇くんは全く眠らず、保育士が傍について、抱っこする事で入眠を促したが結局10分程度眠った後はずっと覚醒していた。
14:00~14:20 設定保育としてエプロンシアターを行った。〇くんは落ち着きがなく、〇先生の促しを受けてもエプロンシアターには興味を示さなかった。
このように、それぞれの時間でどんな事があり、どんな対処を行ったのかを書き添えると良いでしょう。園によっては、午前と午後で大きく分けて書く所もあるので、それぞれの活動で気になった点はメモをしておきましょう。
保育日誌のねらいは性格把握と援助内容
保育日誌には大きく分けて二つのねらいがあります。
- 性格傾向の把握
- クラス編成の材料
一つは子どもの性格傾向を知るきっかけになる事、もう一つが来年度のクラス編成で新しく保育展開を考える際に、どの時期にどんな援助を行うのかの参考にするのです。
性格傾向に関しては、例に書いたように落ち着きがないなどの気になる部分を書き出したり、逆にどんな発達を見せてくれたのかなどを書く事で月案の参考にもなります。
進級時に新しい担任の参考にもなるので、非常に重要な資料となるのです。
保育実習での保育日誌の書き方は3種類の動きを書こう!
保育実習での保育日誌の書き方は、それぞれの園でさまざまな指定があります。
基本的には子ども達の名前はイニシャルとなり、子ども達の動き、保育士の動き、実習生の動きと3種類に分けて書きます。
- 子ども達の動き
- 保育士の動き
- 実習生の動き
子ども達に保育士がどんな指示・援助を行ったのか、声掛けの方法なども書いておくと自分が実際に働き出した時に役立ちます。
あくまで動きの部分には自分の主観は入れず、動きのみを書き、気付きの欄に具体的な声掛けや子ども達の表情の変化、自分がそれに対してどんな考えを持って次からどんな点に気を付けて子どもと関わろうと思ったのかを書きます。
漢字を間違ったり、ひらがなばかりになると書き直しになるので、誤字・脱字がないかはしっかり確認しましょう。
保育日誌はあなたを助ける大切なツール
保育日誌は子ども達の様子を知る上でなくてはならないものです。異変が起こった子どもに対しては、その兆候が何日前から起こっていたかなども遡って確認します。
しっかりと記入し、あなたの保育に役立てましょう。