「月刊ジャンプSQ.」2019年5月号に掲載されている「双星の陰陽師」70話のネタバレです。
69話では真層・禍野の深度2013で、婆娑羅共の中でも最上位の強さと認定された悠斗と、ろくろ・天馬の激しい戦いが繰り広げられました。
玄胎の状態になりとにかく強い悠斗。ラストではろくろが天馬と双星の技「共振」(レゾナンス)発動。双星にしか使えないはずの技がなぜ、天馬と仕えたのかと疑問を抱いたところで終わりました。
70話では天馬の幼いころの話から始まります。
今回は天馬との共振発動の謎が明かされ、貴人の事実がわかります。
ネタバレや画バレを含んでいるので気になる方は注意してください!
関連記事:【双星の陰陽師】69話(2019年4月号)ネタバレと感想
双星の陰陽師70話のあらすじ(注:ネタバレ・画バレあり)
貴人の真実
幼い天馬は、蟲毒の儀による゛貴人”継承者選定に残り、貴人継承の儀を執り行います。
儀式の間、天馬の前の十二天将、鸕宮采殿が別人かのごとく老いたように真っ白に変わり果てた姿で座っていました。
かわいそうに、と声をかける采殿。心して聞け、としゃべりだします。
新たな貴人に選ばれたものには、大きく分けてふたつの力が授けられる。ひとつは蟲毒の儀で死んだ鸕宮家の呪護者の力。そしてもうひとつは先代に宿った式神・貴人の力。
貴人の力は他の陰陽師たちとは一線を画す別次元の力で、新たな自分の誕生、これまでの自分との決別だと言います。
そして、大事な話として、貴人継承者に力とともに伝えられてきた陰陽師とケガレの千年続く戦いの始まりと向かうべき終焉を聞かされる天馬。
穢れの王、禍野の起こり、安倍晴明が女、神子と双星、太陽と太陰・・・。
衝撃の話を理解しようとする天馬に、嘆かわしい、子供にこんな重荷を背負わすのは、と憐れむ采殿。
これにイラついた天馬は、カワイソーな子ども扱いはやめろ、と怒ります。
すると、もう何も言うまい、と不気味な笑いを見せ采殿は儀式を始めました。
儀式を始めると、体の熱さを感じるとともに天馬の目の前に式神゛貴人”が現れました。
そして采殿は最後に言っておく、と語りだします。
貴人の強さの秘密は『器』としての役割を持つことにある、器を満たすのは死んでいった陰陽師の守護者。だが呪護者が誰でもいいワケではない。
死んだ女陰陽師―――貴人は、太陰になれなかった双星のなれの果てだ、と最強の正体を明かします。
貴人を継承した天馬、采殿が「やっと…解放される…」と言っているほうを見ると、そこにはすでに灰と化した采殿・・・。
毎日を地獄と苦しんで生活していた天馬のもとに、有馬がやってきます。
天馬の゛先読み”の力で自分の死は見れないが、最強の式神を得た君は自らの最期を知っておかねば、と言います。
有馬は、゛特異点”と呼ばれる大きな転換期が数年後に迫っていることを告げ、神託によればこの大きな戦いで自分は命を落とすだろう、と。
有馬は、実は先代の采殿もこの特異点で戦って亡くなるという神託が出ていた。しかし、すでに他界していることから、運命は先代から天馬に移ったと考えられます。
自らの死を知るのは、もし未来につながる架け橋になるなら、天馬にとって今を生きる希望にならないだろうか?と有馬は語りかける。
そして天馬は神託を受け、双星であるろくろを知り、自分の人生の幕引きまでを見ます。
そこで見たものは紛れもない自分の゛死”。しかし、最後に残されていたのは”希望”だったかもしれない。最後に抱いた感情は、「まあ…悪かねぇな…」
ろくろやたくさんの陰陽師に囲まれ、倒れている天馬の姿がそこにありました。
玄胎の悠斗との戦い
そして現在。なぜ天馬が゛共振”を?天馬がまさか女!?と考えるろくろ。
しかし、真実は天馬が継いだ十二天将・貴人は今まで死んだ双星の女のほうが力の源になっていると知らされます。
ここで、共振による強力な一撃を受けた玄胎姿の悠斗に、畳みかけるぞ、とろくろと天馬が向かいます。
不愉快だ!と悠斗は反撃。受けた攻撃でなくなった左腕が大きく禍々しい姿になり二人を襲う。
よけて地面に刺さった腕から、無数の尖ったものが全体から射出され、激しい攻撃がろくろと天馬に降り注ぎます。
隙を見て、天馬が悠斗へ攻撃。悠斗は自分とろくろの戦いに割り込むな!と怒りを込めて反撃し、攻撃をくらわします。
そこに技を発動させたろくろが、間髪入れず一発。しかし、はやいだけじゃ勝てない、悠斗が反撃。激しい攻防が続きます。
そして、ろくろは力を込めた強力な一発を悠斗に叩き込む!
顔面を殴り、地面に思いっきりめり込ませた状態で、「華を持たせてやる」と天馬がろくろの空いた手を握ります。
紅蓮流星拳・破星焔!!
すさまじい勢いの一撃。
悠斗は下の岩盤にたたきつけられました。
・・・その頃、土御門島の星天の登り台では、ケガレどもと戦う陰陽師の姿が。
鸕宮傘下の者たちが必死に戦っていました。
早く真蛇を祓って十二天将のサポートに行こうと気合をいれます。
そして禍野。天馬は、岩盤にたたきつけられた悠斗が、まだ生きているが、確実に呪力がわずかだと弱っていることを感じ取りました。
ろくろは悠斗との思い出を思い浮かべていると、何かが聞こえるのに気が付きます。
幽かに響く、不気味な調べ。うつろな瞳で悠斗が歌っていました・・・。
双星の陰陽師70話の感想・考察
天馬の過去
幼いころに行われた蟲毒の儀。生き残り屋敷に戻った天馬は「おめでとうございます」、と迎えられ、儀式のために休憩もなく身を清めますが、道具としてしか見られていないことに何が゛おめでとう”なのかと涙を流します。
最期の一人を倒すとき、この先あんたを理解してくれる人間は現れない、と呪いのような言葉をかけられ、幼い天馬にトラウマを植え付けました。
貴人継承者としての苦しい日々。
そして最強となり自分の最期をも知ることになり、それを受け入れます。
これがわかると、普段の傲岸不遜な態度・言動も仕方ないと思えてしまいますし、応援したい気持ちになりました。
天馬の過去、貴人の真実がわかり、共振の理由もわかりました。
そして悠斗に強力な一撃をくらわし、弱らせたように思われますが、はたして、このまま悠斗が簡単にやられるとは思えません!
悠斗との決着、そしてわかっている天馬の最期、どう展開していくのか?次回71話も息をのむ展開になりそうですね!
関連記事:【双星の陰陽師】69話(2019年4月号)ネタバレと感想
関連記事:【双星の陰陽師】71話(2019年6月号)ネタバレと感想